無知の知ノート

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辿り着いた山頂は濃霧(ひとり自転車旅~⑬)旅に出たからといって答えは見つからない

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誰にもあるでしょう   

フト耳に入った曲が 何年も前の記憶を鮮やかに蘇らせる って

まさにそんな感じで 

 先週テレビでも流れていたこのニュース

www.yomiuri.co.jp


ドラゴンアイ、今年も開眼 八幡平、期間限定の絶景

 

岩手県 八幡平! 

この地名を聞いた瞬間 いろんな思いが蘇った 

 

ドラゴンアイについては全く知らなかった  

日本一周して各地へ行った といっても 

有名観光地とかほぼ興味ない私は 日々淡々とペダルを踏んでいて 

むしろ 道端で雨に打たれる小石や 雷雲が頭上を去る音とか 他人にはどうでもいいようなそんなこんなの情景が心に残っていて よく質問される「どこが一番良かった?」には うまく答えられない   

 

 

標高約1600mの八幡平山頂への登りはキツかった 

前後サイドバックにくくりつけた荷で 自転車の総重量は10kgを超えていて 

急こう配では自転車を押しながら 肩を焼く炎天下で山頂を目指した 

 

半日かかってようやく辿り着いた山頂は濃霧  

さっきまでの天気とは別世界 

山頂レストハウス前の駐車場には数台の大型バスが停まっていた 

 

自転車で旅する姿はさほど珍しくもないだろうに 

バスから降りてきた一団に囲まれた 

 

「どこから来たの?」「大阪です」

「え~っ ウチら社員旅行で京都からだよ ひとりなの?」「はい ひとり旅です」

 

いくつもの質問攻めにあってから カシャカシャと写真を撮られた 

ひとりの男性が 名刺をくれた 

「関西に戻ってきたら 訪ねてきなさい」

 

当時二十歳の私でも知っていた有名会社の社長さんだった 

 

帰阪したのはそれから数か月も後のことで 旅先で出会った自分なんぞ きっと忘れられているだろうし 

何のためにかわからなかったので 訪ねることはしなかった 

 

濃霧の山頂は早々に切り上げて先を急いだ 

 

山頂からのダウンヒルは爽快だった 

信じてもらえないかもしれないけど 

車と同じスピードで下って 半日かかって登った山頂からふもとまではあっという間 1時間ほどだった 

 

途中 ちょっとコワイ思いもあった 

もうすぐふもとというところで 軽トラが走りながら何度も車を寄せてきて なにやら雑誌をみせつける動作をする 

こっちはスピードが出ているせいでちょっとした小石にもタイヤが大きくバウンドする中 必死でハンドルを握っていた  

道路沿いに交番を見つけて飛び込んだ 

 

「何かないとコチラは動けないので 何かされたなら また言いに来なさい」  

 

・・・何かされてからじゃ遅いんだけど  心の中でつぶやきながら

交番を出ると付きまとっていた軽トラはもういなかった  

 

ーーーーーー

旅の途中 コワイ思いは幾度かあった 

目の前に右手から山が崩れて左は谷、、、行く道をふさがれて戻るにも山奥で困ったりとか

けど 何かある度 どう対処するのかは自分が試されているかのようで 思い返せば愉快でもある

 

自分は見えない何かで守られていると感じている

単に運がよかったというだけのことかもしれないけど ひとり旅に出ようと思ったキッカケには自分を信じたいという思いがあったかもしれない  

 

いや違うな? 

自分を試すとか そんなカッコイイものじゃなくて、、、 

敷かれたレールの上で生きるのはイヤで逃げた というか 

自分を模索していただけかも 

 

半年間の旅を終えて自分を見つけられたか? NO   

旅に出ても出なくても どこにいたって 

自分らしく生きてるかどうか 時々ワカラナイ

答えなんてみつからない 

 

みんなそうかな?

だから

いつも明るく笑ってる人って エライんだなと思う 

 

 

ご訪問ありがとうございました 

感謝☆

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