恒星ベテルギウスの終焉(爆発)を目撃できるかもしれないので心の準備をしておく
ベテルギウス(オリオン座α星)は 冬の南の空に明るく輝き
シリウス(おおいぬ座α星)とプロキオン(こいぬ座α星)で「冬の大三角形」を形成する
そのベテルギウスの終焉(超新星爆発)が近づいている
オリオン座は 日本では鼓(つづみ)星ともいわれ
鼓の形に見えるこの星座のα星ベテルギウスが
終焉を迎えようとしている
明日起こってもおかしくないといわれる宇宙の大スペクタクルは
いったいどんなものなのだろう
〇 ベテルギウス( オリオン座α星)
地球からの推定距離 約642光年(宇宙ではかなりご近所)
大きさは太陽の約1000倍といわれ 最大直径は14億km
もし太陽系の中心に置いたとすると 木星軌道近くまで達する巨大恒星
質量は 太陽の約20倍 脈動変光する赤色超巨星
1億kmの誤差で脈動しているというそのスケールは凄い
近いうちに超新星爆発を起こすであろうとされる
死の瞬間の大爆発では 太陽3億個分の明るさを放つといわれる
〇 爆発による地球への影響
もし 爆発によるガンマ線に直撃されれば
オゾン層が傷つき穴が空くか消滅して 生命体に有害な宇宙線が大量に降り注ぐ
これまでの研究から 強力なガンマ線が放出されるのは自転軸から2°以下とされ
NASAハッブル宇宙望遠鏡による観測で
ベテルギウスの自転軸は地球と20°ずれていて
直撃の心配はいちおう無いとされている
〇 超新星爆発
星も人間と同じく 生まれて死んでいく
宇宙に漂うガスやチリが集まって1000°に達した時 光始めて星が誕生する
そして長い年月安定して光り続けたあと (←太陽は今ココ)
晩年には徐々に膨らみ 色も赤くなり赤色巨星となる
ベテルギウスのような質量が太陽の8倍以上のものは赤色超巨星となる
超新星爆発によって宇宙にまき散らされた元素は
やがて集まり惑星となり 私たち生命も元素から誕生する
6500光年先の このカニ星雲は毎秒1300kmで広がっている
赤い部分は鉄 緑はケイ素といったように様々な元素がまき散らされる
〇 ベテルギウス爆発のシミュレーション
東京大学数物連携宇宙研究機構の野本教授のグループにより
ベテルギウスの大爆発の様子が理論に基づき計算され 科学的に導かれた
超新星爆発直前
温度急上昇のため 赤いベテルギウスは青に変わる
1時間後 どの星よりも明るく輝き
3時間後 満月の100倍の眩しさに輝き 昼間でも輝く状態が3か月続くと予想される
4か月経つと 温度が下がり始め 青 → オレンジ → 赤 へと色が変わり やがて 暗くなり
4年後 ついに肉眼では見えなくなり オリオン座はベテルギウスを失う
〇 いつ爆発するのか?
人類が目にすることが出来る10万年に1回ともいわれるこの天体ショーは
明日起きてもおかしくない状況で 世界中の学者たちが待ち侘びている
ここで いち早く爆発の兆候をキャッチするとして期待されているのが
岐阜の地下1000mにあるスーパーカミオカンデ
ニュートリノはスーパーカミオカンデの水とぶつかると青い光を放つ
超新星爆発の前に大量のニュートリノが放出されるとされ
早ければこの数時間後に超新星爆発が起こるということで
その兆候を 世界各国の研究者 そして世界中の天文台に知らせ観測が開始されることになっている
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ベテルギウスの終焉
生きているうちに目撃することは出来るだろうか
できれば日本が冬の時期だといいな~
ご訪問ありがとうございました
感謝☆