超大陸パンゲアと地磁気反転からの生物大量絶滅(古生代ペルム紀)
これまで謎とされていたことが
近年の研究や調査で明らかになっていくことは 本当に興味深い
例えば 大量の玄武岩は活発な火山活動があったことを推測できるし
地層に残る堆積物から 生物の絶滅があったこともわかる
約5億4,200万年前から5億3,000万年前に起きた
生物の大爆発といわれるカンブリア爆発については以前書いた
今回は
カンブリア爆発から約3憶年後の地球に起きた史上最大の大量絶滅について
研究が進んだ結果 現在の仮設をまとめてみたい
- 〇 そもそも地磁気は どうして発生するの?
- 〇 地磁気反転と超大陸パンゲア
- 〇 (大量絶滅 第一段階)宇宙線による寒冷化
- 〇 (大量絶滅 第二段階)マントルのプルーム活動による温暖化
- 〇 (大量絶滅 第三段階)活発な火山活動による超温暖化
- 〇 巨大噴火CAMP
- 〇 今も動き続ける大陸プレート
- 〇 最後に
〇 地磁気反転を繰り返したペルム紀後半
今から約2億5,000万年前 古生代ペルム紀 に
想像を絶する生物の大量絶滅が3度あった
そして 関係したと思われるのが超大陸パンゲア
ペルム紀前半では安定していた磁場が ペルム紀後半から頻繁に地磁気反転を繰り返したのは 大陸移動によって引き起こされたのではないかと
〇 そもそも地磁気は どうして発生するの?
(ヘタな図ですが 地球ですw)
厚さ約2,900kmというマントル内部にある外核には 液体金属(主に鉄)が流れている
この液体金属の対流に自転の力が加わり 対流は渦となって
電気コイルと同じように磁場が生じる
〇 磁場によって守られる地球
太陽風や宇宙線といった宇宙の脅威から
地球は磁場によって守られている
〇 地磁気反転と超大陸パンゲア
今から2億年以上前の地球は大陸移動の時代だった
大陸移動により沈み込んだ地殻が巨大メガリスとなって沈み込み
外核に達し磁場を乱した
ペルム紀後半から頻繁に繰り返した痕跡がある地磁気反転は
地球の盾となる磁場を弱めたと考えられる
〇 (大量絶滅 第一段階)宇宙線による寒冷化
磁場が弱まったことで降り注ぐ(超新星爆発による)銀河宇宙線は化学反応を起こして雲の核を作り大気中の水蒸気をくっつけて やがて大量の雲となって地球を覆い
寒冷化となった地球上の生物の6割が死滅したといわれる
〇 (大量絶滅 第二段階)マントルのプルーム活動による温暖化
プルームは地殻の下にある膨大な熱源(赤い部分)
地殻変動によりプルーム活動は活発化し
マグマとなって噴き出した巨大噴火は100万年間続いたと考えられ
噴き出された二酸化炭素やメタンによる温暖化で地球上は砂漠化し
生物の8割が絶滅し 古生代は終わりを告げたとされる
〇 (大量絶滅 第三段階)活発な火山活動による超温暖化
大量の玄武岩は活発な噴火があった証しとされ
第三段階として 数十万年間噴火が続いたと推測される
火山噴火による二酸化炭素で地球上は超温暖化となった
(マグマとなって噴き出す)
〇 巨大噴火CAMP
(超大陸パンゲア)
分裂を始めたパンゲアは 巨大噴火も引き起こした
中央大西洋マグマ区(CAMP)が噴き出した溶岩面積は
1,000k㎡(月の表面積の3分の1近く?!)と推測される
(ニューヨークを流れるハドソン川はその裂け目)
アメリカ大陸と離れたアフリカ大陸との間は現在の大西洋となった
〇 今も動き続ける大陸プレート
例えば 全長7,000kmにも及ぶアフリカ大地溝帯は
数百万年後には海となって アフリカ大陸を分断するといわれている
〇 最後に
2017年 欧州宇宙機関(ESA) によるニュースがあった
” 次の磁極反転が 約2,000年後という従来予測から 数百年あるいは1000年後と
かなり早く起きるかもしれない”
観測と研究により これからも新しい推測や仮説が出てくるに違いない
研究者に敬意☆
それにしても 大量絶滅を生き延びた生物は
この古生代から中生代 恐竜の時代へと進むわけだけど
どれほどのスペクタクル! 想像するだけで鳥肌が立つww
ご訪問ありがとうございました
感謝☆