「宇宙は加速膨張している」と発表されてから20年 ダークエネルギーのこと
宇宙は「収縮」か「減速膨張」か それまでは2つの説に分かれていた
そのどちらでもない「宇宙は加速膨張している」と発表されたのは 1998年5月
世界中の天文学者や物理学者を驚かせた
〇 宇宙は加速膨張している
発見のキッカケは 観測がしやすい超新星の 地球からの距離と 遠ざかる速度だった
遠くなるほど 暗くなる → 距離
光の波長 → 速度
音のドップラー効果で 遠ざかる音が低くなるのと同じように
遠ざかる光には赤方偏移が観測される
星を観測すると 遠ざかる波長は引き伸ばされ より赤く見える
赤くなる程度によって 遠ざかる速度が計算出来る
もし同じ速度で宇宙が膨張しているなら グラフはこのように直線になるはずが
観測では加速ゾーンだった
「宇宙は加速膨張している」
このことが1998年5月に発表され
2011年2月 ノーベル物理学賞が3人に授与された
サウル・パールムッター教授(ローレンス・バークレー国立研究所)
ブライアン・シュミット教授(オーストラリア国立大学)
アダム・リース教授(ジョンズ・ホプキンス大学)
〇 ダークエネルギー
加速膨張を引き起こしているのは 一体何なのか?
そのナゾのチカラは ダークエネルギーと名付けられた
2001年 NASAが打ち上げた宇宙探査機WMAPは
宇宙のあらゆる方向から電波をとらえて その電波のムラから宇宙誕生を探っている
(絵がヘタでちょっとビミョウではありますが 汗)
138億年前ビックバンで 水素など物質が星を形成していき
(物質が引き合う力=重力が働く)
宇宙の膨張は 重力とダークエネルギーがもつ力とのバランスで決まる
宇宙が誕生した頃は
宇宙の物質(=重力密度)は濃く 宇宙の広がりは減速していた
しかし
宇宙が広がっても密度が一定というダークエネルギーが重力を上回った時
加速膨張が始まり 宇宙の広がりは 今後も加速すると考えられている
1千憶年後とか とてつもなく先のことだけど
夜空を見上げても 星はスカスカって状態?になるのかな~ ハテ?
ーーーーーーーーーーーーーー
宇宙を構成しているのは ダークエネルギーが約70% ダークマターが約26% その正体は まだまだ謎
銀河系など 人類が観測可能な宇宙の原子は 5% にも満たない
(2003年以降 観測精度が高められ上記の数値が判明している)
ところで
ダークエネルギー(暗黒エネルギー)と ダークマター(暗黒物質)
呼び名似ていてヤヤコシクないですか? 何やら「悪」を連想させるし
ダークエネルギーと逆に 強い重力を持つダークマターが混同されやすい
Unknown Energy(知られざるエネルギー)とDark Matter(暗黒物質)ってネーミング どうでしょう?その方がわかりやすくないですか?(←勝手に言ってろ)
〇 宇宙探査のこれから
2020年 ESA(ヨーロッパ宇宙機関)が打ち上げ予定の
独自の宇宙望遠鏡ユークリッド
14ヵ国1200人の科学者たちが参加して暗黒宇宙をとらえようとしている
宇宙探査に国境無し! 謎の解明にワクワクする
ご訪問ありがとうございました
感謝☆